「一歩先ではなくて半歩先」で思い出しましたが、7,8年前に温めていたものを思い出しました。
その頃は化学会社で研究開発をやっていました。
もちろんBtoBですが、半数以上が海外のお客様。
時折いらっしゃるお客様に英語でプレゼンしたり、ラボツアーをやったり。
欧米に工場や販社があったので、レジュメは英語、週報も英訳してメール。
ですので、海外転勤は時間の問題という職場だったのです。
そこで、「予行練習」に励みました。
欧米ではその頃、役所はだいたいウェブサイトを持っていて、市民サービスもかなりネット上で行っていました。
地元のスーパーなどは、ウェブ上でクーポンを配布したり、メルマガを出したりもしていました。そうそう、ウェブカメラも、当時でも相当数設置されてました。
趣味のクライミングやトレッキングも、専門誌や愛好家などがBBSを設置して、コミュニケーションも盛んでした。
これらを十二分に活用して、現地の生活をシュミレーションしていたのです。
予め友達がいれば、寂しくないし、頼りになるし、オフタイムも充実します。
生活必需品はちゃんとあるか、どこで購入できるか、プライスはどれくらいか。
役所関係は、どういう手順でやればいいか。
マップとウェブカメラでチェックしていれば、右も左も分からないという状態にはならないでしょう。
でも、全部一つ一つ自分で調べて、参加したり登録したり、積極的にBBSで書き込みしたり。
友達を1人作るのにも相当苦労しました。
こっちから、積極的に関与していかないと、あっという間に置いてけぼり。
まだまだ、「外から見ている」という感覚でした。
通信速度もそれなりでしたから、かなり「じれったい」のは否めません。
現地の人にとっても、「外国の人だし….」とひいてみているところもあって、なかなか馴染めない。
まだまだ、時代も技術も今一歩二歩ってところでした。
それが今だと、facebookがあります。
海外の人間とつながるのは当たり前。障壁なんてありません。
簡単に友達になれます。
コミュニケーションも完全に双方向。ほっといても、向こうから声をかけてくれます。
ICT化も相当進歩しました。オンラインで完結しない、手続き・サービスなんて無いのでは?
転勤前から、住まいから車から、もろもろの公共サービスの手配、コミュニティーへの参加、趣味を通じた仲間作り、およそ現地に行って行うべきことの大半は「予行練習」中に行えるのではないでしょうか?
行ったその日から、環境は変われども、「普通の生活」ができるのです。
これだけではありません。
会社も対応すれば、初日から即戦力になれます。
だいたい、転勤して1ヶ月は、新しい業務層ですが、人間関係の構築に忙殺されます。
それすら「予行練習」中に十分可能。福利厚生はもちろん、この業務はだれだれさんって分かってますし、気心知れてますから、ロケットスタートできるんですねぇ。
今までは、こういった転勤、特に海外転勤に関わる雑用を一手に引き受けるリロケーションサービスが重宝されました。
そして、そのサービスを提供するためには、相当の財務力とネットワークが必要でした。
ここで、「そんなサービスはもう必要ない」というつもりは毛頭ありません。
まだまだ、相当負荷のかかる業務だとは思います。
ですが、中小でも、個人でも充分に参入できるビジネスになったと思います。
一方需要の方はどうか?
超円高と人口の減少による国内マーケットの縮小を受けて、中小といえども海外への流れは加速する一方。
しかし、そんな事業者はもちろん、ノウハウがないから、社員の厚生サービスもろくに出来ない。
でも、財務力がないので、大手に依頼するのもままならない。
つまり、中小がICTを活かして低コストでリロケーションサービスを中小に提供すれば良いのです。
大手が手がけないところに、多くのお客様が潜在していると言えるでしょう。
その際には、今までの単純な「リロケーションサービス」に加えて是非「予行練習サービス」もメニューに加えましょう。
モノだけでは暮らせませんからね。