予行練習ビジネス

「一歩先ではなくて半歩先」で思い出しましたが、7,8年前に温めていたものを思い出しました。

その頃は化学会社で研究開発をやっていました。
もちろんBtoBですが、半数以上が海外のお客様。

時折いらっしゃるお客様に英語でプレゼンしたり、ラボツアーをやったり。
欧米に工場や販社があったので、レジュメは英語、週報も英訳してメール。

ですので、海外転勤は時間の問題という職場だったのです。
そこで、「予行練習」に励みました。

欧米ではその頃、役所はだいたいウェブサイトを持っていて、市民サービスもかなりネット上で行っていました。

地元のスーパーなどは、ウェブ上でクーポンを配布したり、メルマガを出したりもしていました。そうそう、ウェブカメラも、当時でも相当数設置されてました。

趣味のクライミングやトレッキングも、専門誌や愛好家などがBBSを設置して、コミュニケーションも盛んでした。

これらを十二分に活用して、現地の生活をシュミレーションしていたのです。
予め友達がいれば、寂しくないし、頼りになるし、オフタイムも充実します。
生活必需品はちゃんとあるか、どこで購入できるか、プライスはどれくらいか。
役所関係は、どういう手順でやればいいか。
マップとウェブカメラでチェックしていれば、右も左も分からないという状態にはならないでしょう。

でも、全部一つ一つ自分で調べて、参加したり登録したり、積極的にBBSで書き込みしたり。
友達を1人作るのにも相当苦労しました。
こっちから、積極的に関与していかないと、あっという間に置いてけぼり。
まだまだ、「外から見ている」という感覚でした。
通信速度もそれなりでしたから、かなり「じれったい」のは否めません。
現地の人にとっても、「外国の人だし….」とひいてみているところもあって、なかなか馴染めない。

まだまだ、時代も技術も今一歩二歩ってところでした。

それが今だと、facebookがあります。
海外の人間とつながるのは当たり前。障壁なんてありません。
簡単に友達になれます。
コミュニケーションも完全に双方向。ほっといても、向こうから声をかけてくれます。
ICT化も相当進歩しました。オンラインで完結しない、手続き・サービスなんて無いのでは?

転勤前から、住まいから車から、もろもろの公共サービスの手配、コミュニティーへの参加、趣味を通じた仲間作り、およそ現地に行って行うべきことの大半は「予行練習」中に行えるのではないでしょうか?

行ったその日から、環境は変われども、「普通の生活」ができるのです。

これだけではありません。
会社も対応すれば、初日から即戦力になれます。

だいたい、転勤して1ヶ月は、新しい業務層ですが、人間関係の構築に忙殺されます。
それすら「予行練習」中に十分可能。福利厚生はもちろん、この業務はだれだれさんって分かってますし、気心知れてますから、ロケットスタートできるんですねぇ。

今までは、こういった転勤、特に海外転勤に関わる雑用を一手に引き受けるリロケーションサービスが重宝されました。
そして、そのサービスを提供するためには、相当の財務力とネットワークが必要でした。

ここで、「そんなサービスはもう必要ない」というつもりは毛頭ありません。
まだまだ、相当負荷のかかる業務だとは思います。
ですが、中小でも、個人でも充分に参入できるビジネスになったと思います。

一方需要の方はどうか?

超円高と人口の減少による国内マーケットの縮小を受けて、中小といえども海外への流れは加速する一方。
しかし、そんな事業者はもちろん、ノウハウがないから、社員の厚生サービスもろくに出来ない。
でも、財務力がないので、大手に依頼するのもままならない。

つまり、中小がICTを活かして低コストでリロケーションサービスを中小に提供すれば良いのです。
大手が手がけないところに、多くのお客様が潜在していると言えるでしょう。

その際には、今までの単純な「リロケーションサービス」に加えて是非「予行練習サービス」もメニューに加えましょう。

モノだけでは暮らせませんからね。

「さよなら!伝説のソニー」の背景

「さよなら!伝説のソニー」

先般の週刊ダイヤモンドの特集のタイトルを目にして、感慨深く思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私もその1人です。
大学時代は放送サークルに在籍しており、SONYの通称「デンスケ」にはお世話になりました。
ポータブル型のカセットテープレコーダーですが、インタビューの必需品。
プロアマ問わず、広く使われていました。
マイクもそうでしたよね。ラジオ局では必需品。

ダイヤモンドだけで無く、さまざまなメディアで、さまざまな人たちが分析、コメントしていますが、皆さんは々お考えになりますでしょうか。

失敗から得られるものは計り知れません。
自社の失敗はもちろんですが、他社の失敗(SONYには失礼ですが)からも貪欲に学びましょうね。

メディアに出ている批評を読んでいると、さも自分も分析し学んだように感じるかもしれませんが、それではもったいない。ファクトを自ら抑えて、自ら分析、そして、自社だったらどうするかまで、シュミレーションしましょう。

私としては、どのように考えているか。
様々な理由を挙げることが出来るかもしれませんが、SP-Method的に考えると、

「半歩先ではなかった」商品が多かった。

ということでしょうか。
1歩先のものから0.6歩(?)くらいの、まだ、時代と技術が追いついていなかった、そのようなタイミングで上市した商品です。

分かりやすいところから行くと、「電子書籍用リーダー」
CD-ROMをメディアに用いたリーダーをSONYは90年に発売しています。

これは、確実に1歩先。

しかし、ロケーションフリーを実現した「エアボード」は0.6歩先くらいだったでしょう。

これは、時代は求めていたところかと思います。
しかし、技術というか、インフラがもう少しだったのではないかと考えます。

この2つの技術、皆さんお分かりかと思いますが、いずれも、初代iPadが実現してますよね。
そして、爆発的に受け入れられた。

その意味でエアボードは実に残念。

1歩先だった「リーダー」は、断念しても仕方ないかとは思います。
しかし、0.6歩先だった「エアボード」は我慢して、「とことん」やってみても良かった。
「タラレバ」になりますが、SONYであれば、この程度は予測可能範囲内ではなかったでしょうか。
あの当時であれば、今よりはまだ余力もあったはず。

「あきらめる」のも勇気が必要ですが、「こだわって続ける」というの勇気が必要です。
経営者は、そのような「判断」「決断」を行うのが仕事です。
それが果たして出来ていただろうか。

この点が、私の考える、「SONY」の現状を説明するストーリーです。

忌憚ないご意見、お待ちしています。

二番煎じも悪くない

二番煎じ

この言葉を聞いたときに、どう思われますか?
まぁ、ネガティブに使われることが多いですよね。

私もそう思います。
やはり、最初にやるのと2番目にやるのでは雲泥の差。
「日本一高い山は?」と聞かれて、答えられない日本人はいないでしょうが、二番目に高い山を答えられる人はどれくらいいるでしょう.(ちなみに、北岳の3,193mですです)

ですが、二番目はそんなに悪いんでしょうか?

「2位じゃだめなんでしょうか。」とおっしゃった方もいらっしゃいましたよね。
この方の発言も、ちゃんと議事録を読めば一理あると思います。

アイデアとは既存の用途の新しい組み合わせ(ジェームス・W・ヤング : アイデアのつくり方)

結局、全く新しいことなんてそうそう簡単には無い。
あるのは「新しい組み合わせ」なんです。

であるなら、「二番煎じ」でも構成を変える、もしくは「圧倒的な規模でやる」というのもありでは無いですか?
パテント云々はおいといて、パクってしまってもいいと思います。

よくありますよね。

「あれはうちが最初にやったんだ」

でも、お客さんが最初に接したのが、2番目あるいは3番目の後追い商品だったとしても、目的を達成できていれば、満足していれば、「だから何?」と言われて、はいおしまい。

そうなんです。

お客様にとっては、1番も2番も関係ない分野の方が多いのです。
だから、最初に手がけたとしても、「うまく」「賢く」やらないと意味がありません。
成功すれば「先行者利益:」、失敗すれば「無駄な投資」

もちろん、2番目3番目が「うまく」「賢く」やるのは、ハードルが高いですよ。
特に、1番手がうまくやっているときは。

逆に、1番手がうまくやっていないけども、アイデア自体は良いというのは美味しいですよね。

ただ、開発者としての立場からすると、そのまんま、丸ごとパクるのはお奨めしません。
それは模倣品であり、かの国が得意とするところですよね。

それよりも、まさしく「しくみ」「構成」をパクるのです。

たとえば、タニタが丸の内にオープンさせた「タニタ食堂」
「ヘルスメーターの会社が、自分のところの社員食堂と同じメニューを提供する店を開いた」
と考えたら、何も得られません。

その枠組を考えましょう。

健康を維持するために用いられる機器を作っているメーカーなので、健康になるノウハウは豊富だろう。
であるなら、その社員が利用している食堂で提供されているメニューは健康にいいのでは無いか?
実際、健康に配慮されたメニューが提供されていた。
要望されてレシピ本にして発売したら好評を博した。
「実際に食堂で食べてみたい」という需要が高まった結果、実店舗をオープンする運びとなった。
実際行ってみると、ローカロリーにもかかわらず美味しくて、大満足だった。
友達にも知らせてあげよう。

ストーリーとしては、こんな感じでしょうか。
健康機器のメーカーというイメージが、製造している製品以外に及んでいるんですね。

これを自社に当てはめたらどうなるか。

サタケという会社をご存知ですか?
国内最大手の精米機メーカーです。

そのサタケが、おにぎり店を出店しました。

手作りの「おむすびのGABA(ギャバ)」を新規開店

そこで使われる米は、同社が開発した製法で作った米「無洗GABA」ライスを使うとのこと。
このお米は、血圧降下作用やリラックス効果があるとされるアミノ酸の一種、ギャバを一般の米の約10倍含むそうです。

この例はどうでしょう。

精米機国内最大手だから、米のことはよく知っているだろう。
そこが開発した製法で作ったお米なら、美味しいに違いない。
さらに、いろんな効能があるらしい。

おそらく、このようなストーリーでしょうか。
実際、好調な滑り出しを見せたそうです。

これも、製造している製品から想起されたイメージが、米、さらには「おにぎり」という製品以外にも及んでいますよね。

つまり、この「仕組み」「枠組」をパクればいいのです。
権利侵害は発生しませんよね。

今回紹介した枠組は、実はいろんな事例が存在します。
参考にしながら、「自社でやるとしたら?」と考え、新商品開発につなげてみて下さい。

相互送客のすすめ〜お客様の信頼を勝ち取ろう

自店にいらっしゃったお客様が求めている商品がなかったら、皆さんどうなされますか?
「予約を承りますが」というのは正解でしょうね。
もちろん、そのような販売機会の逸失の無いよう、在庫管理すべきだというのもごもっとも。

ですが、ここで皆さんは勝手に与件を作っていませんか?
「お客様が求めている商品が、自店で取り扱っている商品」であると。

「取り扱っていない商品」だったらどうでしょう。

それも、またいくつかの考え方がありますよね。
そもそも、全く分野が違う商品の場合。

食品スーパーに来たお客さんから、

「デジカメ置いてないの?」

と聞かれれば、近くのヨドバシを教えて差し上げるかもしれません。

ですが、価格帯が違うだけだったらどうでしょう。
安売りスーパーで、輸入菓子を聞かれたらどうですか。
近くに、成城石井があれば、まだそちらをご案内するでしょうか。

では、取り引きがないだけの場合。
入れたくても入れられない場合。
品揃えを絞る戦略のため、入れていない場合。

色々考えられますね。

衣料品でも同様ですよね。
ホームセンターでもそう。
ベーカリーもそう。
ホテル業界でもいいでしょうね。

お客様の立場に立ったらどうですか?

本人としては、目的を達成できればハッピーですよね。

そのハッピーを達成する手助けをしてくれる、お店があったら嬉しいでしょう。
もちろん、最初に入った店で達成できればそれがベスト。
できなければ…..
お客さんはどうします?

違う店に足を運ぶことになりますよね。
でも、その店にも無かったとしたら…

店のオーナーであるあなたは、商売で生計を立てているわけですから、扱っている商品に精通しているのはもちろんのこと、他店の状況もウォッチしていますよね。どのような商品がいくらで販売されているか承知しているわけです。

だったら、その情報を自店に来たお客様に提供するという選択肢はありませんか?

もう一度言います。

お客様は、,目的を達成できればハッピーなのです。
そして、そのハッピーを達成してくれるお店があると嬉しいのです。
自店で品揃えしていないものに限らず、在庫を切らしているだけのものでも、

「どこどこだったらありますよ」

とレコメンドするだけで、ハッピーを達成する手助けをすることができるのです。
販売機会を逃すという点で、自店にはアンハッピーですが、お客様の信頼を勝ち取ることが出来ます。
驚きを与えることになるかもしれませんね。

私としては、ショッピングモールなどの大規模商業施設で、組織的にこのような相互送客の仕組みを作ってみてはと考えています。

例えば、衣料品を扱う店が多数入店していますよね。
ブランド決めうちで来ているお客様には意味がありませんが、

こんな感じの服が欲しい
これくらいの予算で揃えたい
こんな色使いの服を探している

のような、イメージはあるんだけど、というようなお客様。

そんなお客様がいらっしゃったとき、それを聞いたあなたは、もちろんプロですから、まずは自店で販売している商品で実現させようと努力します。当然です。ですが、どうも納得してい頂けない。

なら、この段階で、他店をレコメンドすればいい。
販売機会を逃すことになりますが、お客様の心には十分残るでしょう。
簡単には得がたい「プロフィット」だと思います。

さらに、vice versa。逆も真なりで、反対にお客様を送ってもらうこともあるでしょう。
win-winになれるのです。決して、販売機会を逃しているわけではありません。

プロ同士がこのように連携して相互送客を行うことは、お客様にとって非常に大きなメリットです。
スタイリストがついているようなものですからね。
そもそも、このところ巨大モールがぞろぞろできていますが、とてもじゃないですが、効率的に買い回りなんて出来ない。

百貨店だったら、コンシエールジュを用意するかもしれませんが、モールで、それも一般のお客に対しては無理でしょう。ですからそこは、テナント同士がタッグを組むのです。

この形であれば、モールは追加投資をせずにお客様の満足度を向上させることができますよね。
テナントの売上げ向上にも寄与し、更なるプロフィットをモールにもたらします。

お客様は目的を達成して、ハッピーになってモールを後にすることでしょう。
そして、リピーターとなってくれるでしょう。

三者がまさしくWIN-WIN-WINとなる仕組みです。

手がけてみませんか?
SONODA KanseiDesignがご協力しますよ。

新しい枠組を意識しましょう

連日決算発表がされていますが、各紙で取り上げられているのが、電機大手メーカー。
日立、三菱電機、東芝といった総合電機メーカーは減益ながらも最終黒字は確保。
反面、ソニー、シャープ、パナソニックの家電メーカーはいずれも大幅赤字。
特に、パナソニックは7,800億という、製造業過去最大規模。

積極的な工場新設等の設備投資が重荷となったというコメントが多いようですが、「「遅きに失した」設備投資が」とした方が正確でしょう。

ここで私は、判断の是非云々を語ろうとは思っていません。
それよりも、もうそろそろ今までの「業界の枠組」を洗い直すべきではないかと指摘したいのです。

今まで棲み分けられていた「業界」が、ICTによって横串を入れられたことで、多岐にわたる「業界」が様々な形でつながるようになりました。

誰がライバルなのか、コンペティターなのか、誰と市場を分け合っているのか。
そこには、従来の「業界」のくくりは既にありません。

スマートメーター、見える化、創エネ、PHVで、ハウスメーカー・家電メーカー・自動車メーカーで合従連衡が起きたのは最たる例ですね。これに、家電量販店やデベロッパー、商社も絡んできてますよね。

コンビニとドラッグストア、ホームセンター、食品スーパーも分かりやすいですね。

自動車メーカーのコンペティターは、スマホであるとも言えるでしょう。
若い人たちがアルコールを飲まなくなったのであれば、ビール業界のコンペティターは、業界内にはいません。
外食産業も同じ構図。

挙げだしたらきりがありません。
とどのつまりは、「新しい枠組」で考えることが必要なわけです。

SP-Methodでは、

その商品・サービスの「有用性」が変化したのは、どのような環境の変化があったからか?

と考えることがコアとなっています。
常に「環境の変化」に敏感になっていることが必要なのです。
さらに、「どのような環境の変化があったら有用性が向上するか」といった、仮定の、未来の想定も同時行いますので、「変化の先」についても意識しておかなければなりません。
時代の半歩先の商品を上市するのが、新商品開発のキモですからね。

「業界」というものは、アナリストさんたちにとっては役に立つ、使いやすいツールです。
フレームワークと一緒で、考えることを大幅に省略してくれますから。
それらしいレポートをお手軽に仕立てられます。

しかしながら、クリエーターでもある商品企画者・開発者にとっては、思考停止ワードとなってしまいます。
無意識のうちに、自分の思考に「ハミ」をかけてしまいます。

先の例で言うと、「自動車業界」と意識すると、他の自動車メーカー、他社の同じクラスの車がコンペティターとなってしまいます。しかし、同じようにお客様の可処分所得における「娯楽」「趣味」に対する出費を争っているのであれば、パソコンだったりスマホだったりするかもしれないのです。

レンタカーやカーシェアリング会社かもしれません。
教育関連企業かもしれません。

新しい価値を生み出す方におかれましては、新しい枠組を常に意識しつつ、「枠組にとらわれない」柔軟な思考ができるよう、常にアンテナを張り巡らせておくことをお奨めします。

マーク・ザッカーバークの手紙

人々の購買行動に影響を及ぼす広告。
その中でも、現在最も影響があるとされる、バイラルマーケティング、いわゆる「口コミ」
その中でも、一番信用されるのが、「知人・友人」による口コミ。
そのコミュニケーション手段として爆発的に普及してきているのが、SNS.
その最たるものが…..

ご存知「Facebook」ですよね。

そのFacebookが2月1日、IPO申請をしました。
50億ドルを調達予定だとか。
評価額は800億ドルを超えるという報道もあるようです。

ここで私は、いくらFacebookに、株主に転がり込んでくるかということに言及するつもりはありません。
アメリカンドリームですから、ふたを開けてみてのお楽しみでいいでしょう。

それよりも、是非、そのときのIPO申請文書に添付された、マーク・ザッカーバークの手紙の全文を読んで欲しいと思います。

こちらで見れます。
uckerberg to Potential Shareholders: Facebook Is on a Social Mission

翻訳もされています。

TECH SEVEN

この中でも、この言葉に私は感動しました。

Simply put: we don’t build services to make money; we make money to build better services.
「私たちはお金儲けのためにサービスを作っているのではなく、より良いサービスを作るためにお金を稼いでいるのです」

It was built to accomplish a social mission — to make the world more open and connected.
世界をもっとオープンにし、つながりを強めるというソーシャルミッションを達成するために作られました。

という目的を達成するために、お金を稼いでいるというのです。
目的と手段が明確で、決して手段が目的化していないのです。
今回のIPOにより、マーク・ザッカーバークのもとには一夜にして10億ドル以上の資産が転がり込んでくるでしょうが、それはすなわち、「より良いサービスを作るため」に再投資されるでしょう。
そして、その恩恵を私たちは享受できるでしょう。

申請書では、SNSが直面しているさまざまなリスクに言及しています。
最近本社を移転し、その先はサン・マイクロシステムズの旧本社だそうですが、そこにはIT企業だったサンへの尊敬の念を示して、至る所にサンの名残を残しているとのこと。

この謙虚さも、実に素晴らしいと思います。
FacebookがIPOというニュースに接したとき、YouTubeよろしく「あぁ、Exitするのか」と思いましたが、大いに反省しています。

このように、虚心坦懐にオープンにし、愚直に自社のビジョンを追求すること。
それを、コミュニケーションを通じて、発信すること。そして、約束すること。

これは、そのまんま「感性マーケティング」です。
私だけでなく、皆さんも、このマーク・ザッカーバークの、Facebookの姿勢に触れて共感するでしょう。
そして、応援したくなることでしょう。

それは、決して説得されたわけでもなければ、無理矢理納得したわけでもない。
「自分」から共感して、「自分」から応援したくなったのです。

私の目指すものが、ここにありました。
Facebookの一挙手一投足、これから丹念にウォッチしていこうと思います。

ところで、手紙の最後に、five core values for how we run Facebook/Facebookの運営の仕方のための5つの核となる価値、が挙げられています。これがまた秀逸です。

────────────────────
影響を見据える/Focus on Impact
素早い行動/Move Fast
大胆になること/Be Bold
オープンであること/Be Open
ソーシャルバリューを確立する/Build Social Value
────────────────────

社是にしようと思っています。

是非、全文をお読み下さい。

「右脳も左脳も無い」のですね

COURRiER JAPON 3月号「脳」を知れば、人生が変わる。の記事、
「たいしたアイディアが出てこない、不毛な「ブレスト」はもうやめよう!」
を読んで、はっとしました。

「左脳も右脳もない。学習と想起があるだけで、それが脳全体でさまざまな組み合わせで起こる。」

という、’98年、ブレンダ・ミルナー、ラリー・スクワイア、エリック・カンデルの3人が発表した新しい脳モデル「知的記憶」が紹介されていたからです。

浅学にして全く知らなかった自分は、またしても日本人が、というより人が典型的に陥りやすい罠に落ちていたことを認識し、恥ずかしくなってしまいました。

「ロジャー・スペリーは、脳の右側は創造的、芸術的、直感的で、左側は分析的、論理的、合理的だと主張した。この分離脳モデルはビジネス世界全体に、あっという間に広まった。新しいアイディアを簡単に思いつく人となかなか思いつけない人がいる理由を説明してくれるように思われたからだ。」

とまで書かれているので、まさしく「ガツン」とやられた感じです。

人は「得体の知れないもの」というのは怖いのです。
ですので、説明され納得できると、たとえそれが間違いであっても安心してしまうのです。
「間違いでもいいから、誰か説明してくれ」という人もいたりします。
昔の人は、「得体の知れないもの」に名前をつけることによって、「得体の知れるもの」にしていました。

この、「右脳」「左脳」というのもまさしくそれと同じスキームであり、機能停止ワードでもあったわけです。

でも、「マーケティング」の視点からすると、悩ましいところでもあります。
「分かりにくい商品は売りにくい」し「売れない」からです。

特に、私がご案内する感性マーケティングでは、
「説得ではなくて納得」
「納得ではなくて共感」
してお買い求め頂くことを旨としています。

つまり、くどくどと説明して、理論的に分かって「じゃぁ」と買ってもらうよりも、
「どうですか?お求めになりたかったものは、このようなものではありませんでしたか?」
とお客様の前にお見せして、「そうそう、そうなのよ」と買ってもらいたいわけです。

そうすると、何よりも分かりやすさが求められます。
感覚的に「あっ、これいいじゃん」と五感が反応してもらいたいのですから。

だって、CPUの働きを理解してパソコンって買わないし使いませんよね。
そりゃぁ、知っているにこしたことはないでしょうが、一般に目的を達成さえすれば良いのですから、麓から登らずに、ヘリで頂上まで運んでいってもらってもいいのです。

では、どうするか。

おそらく、ますます、narrative、物語、ストーリーの力を借りることになるでしょうね。
その場合どうしても時間がかかります。
コンタクトポイントを増やし、長くお客様と接し、コミュニケーションして行かざるを得ない。

結局、「マーケティングの原点に立ち戻れ」ということでしょうか。
やはり、王道はないということですね。

「お客様を裏切らないよう、お客様に裏切られないよう、当たり前のことを当たり前にしていこう」
と再認識させられた、COURRiER JAPONの記事でした。

「買いたい」のスイッチを押す方法

トヨタとスバルが満を持してリリースする、コンパクトでリーズナブルなスポーツ車。

TOYOTA86
SUBARU BRZ

私はまさしく「ハチロク」世代で、モータースポーツもしていましたから、このようなライトスポーツの「復活」は嬉しい限りです。

スポーツモデルと言えば、LEXUS ISFやZ、GT-Rなどもありますが、おいそれと購入できるプライスではないですよね。

若い人にも手が届くプライスでリリースされますから、車離れが進んでいると言われる中「復権」を果たすためにも頑張ってほしいところです。

予約状況は好調のようで、今から予約を入れても6月だとか。

スバルがトヨタの傘下となって初めての共同開発車であること、トヨタ車にボクサーエンジンが搭載されること。もちろん、往年の名称「ハチロク」を付与したことなど、話題性に事欠かないことから、このスタートダッシュはむべなるかなとは思いますが、それに加えて「ハチロク世代」のニーズに合っていたことも要因だと思います。

「そうそうこれが欲しかった」と言わずにはいられなかったのではないでしょうか。

年間所得は右肩下がりのこの世代。さらに、子どもが高校、大学だったり、マイホームを購入していたりと、一番可処分所得が低いのもこの世代でしょう。

昔みたいに、やっぱり「Fun to Drive」も楽しみたいと思いながら、それも叶わない…..
そこに現れた、何とか手に届きそうな、それでいてこの上ない魅力とノスタルジーを兼ね備えて現れたこの車。

食指も動こうと言うものでしょう。物欲がむらむらとわき上がってきたに違いない。
実際私もそうでした。

ストーリー性は抜群ですから、簡単に「買いたい」のスイッチが押されたんでしょうね。

発売されてからの、顧客の購買行動もウォッチしていこうかと思っています。

電子書籍のページが「リアル」になるiPadアプリ

電子書籍と紙の書籍は共存する。
パイを奪い合うものではない。

私もそう思います。
いや、さらにマーケットが拡がる可能性もあると思います。
業界の救世主となるポテンシャルも持っているとさえ思っています。

ですが、韓国の学生が作ったこのアプリを見てから、少し複雑な思いです。

電子書籍のページが「リアル」になるiPadアプリ

まずは、ご自身の目で確認して下さい。

これが実現しているのは、電子書籍が有していなかったどんな有用性でしょう。
いや、異なった形で既に実現はしていますが、このソフトは、紙媒体と同じ方向で実現していると言っていいでしょう。

それは「一覧性」です。

流し読みですね。
パラパラとめくりながら、ざっと内容を確認することが出来るのは、紙の書籍の真骨頂。
あるページにはちょっと指を挟んでおいて、違うページを見に行ったり、端を折り曲げておいたり。

電子書籍では、サムネールを並べることで一覧性を確保しているし、もちろん、しおりもあるから、特定のページにいつでも戻れます。でも、紙の書籍とは異なるアクションになりますよね。これが悪いとは思っていなくて、ものが変わればやり方も変わって当然。同じ目的が達成できれば良いのですから、無理にこだわる必要は無いでしょう。

ここまで忠実に「様式」を再現されても、紙の書籍の「一覧性」の有用性は揺らがないと思います。
ですが、「一覧性」を含めその他の有用性に磨きをかける必要が出てくるのではないかと考えます。

特に、欧米。

彼らは、平気で分厚いペーパーバックや思いハードカバーの書籍を持ち歩きますよね。
空港では、脇に山積みにして、座り込んで読んでいたり、枕にして寝ていたり。
アップルもMacの13インチを「究極のモバイル」と以前は謳っていましたから。
それが、iPadひとつで済んでしまうのであれば、喜んで飛びつくでしょうし、現実にそうなりました。

さらに、かの国の書籍は紙質が非常に悪い。
だから、めくるのが心地よくないんですね。
ハードカバーのカバーも、すぐにめくり上がって、というか、反り返ってしまいますし。
ですので、個人的には「所有する歓び」も感じません。

本人がどう捉えているか分かりませんが、紙の書籍がそのレベルであれば、同等の一覧性を有した電子書籍で十分とするユーザー層が現れてもおかしくないでしょう。

そもそも、米国は電子書籍が紙の書籍を逆転したと言われていますので、その流れが加速するのは必至でしょうね。

他方、日本でそのような状況になるとは、にわかには考えられません。
雑誌であっても上質ですし、単行本は装丁も質感が高く、デザインもよく練られているものが多い。
帯もおしゃれっだったりして、作り込まれてるという感じですよね。
だからこそ、「所有する歓び」もあろうかというもの。
保存用に単行本、普段読み用に文庫本という本好きがいるのも、当然と思います。

しかしながら、欧米に比べて優位とは言え、全く無視を決め込むことは出来ないでしょう。
ただでさえ、紙の書籍の「存在意義」が問われている現状においては、先に述べたように、「紙の書籍」でなければならない理由、だからこそ実現できる有用性にこだわり、「だからこそ」と思われるようになる必要があるかと考えます。

本好きの私としては、両者がそれぞれの特徴を活かして切磋琢磨し、「文字を読む文化」を深化させ、マーケットが縮小どころか、拡大していって欲しいと切に願ってやみません。

以上、SP-Method的に考察してみました。

「こたつ」の復権はあるのか(その2)

昨日に引き続き、「こたつ」について考えていきましょう。

「こたつ」の有用性が向上するとしたら、どのような環境が考えられるか。
どのような環境の変化があったから、この冬売れ行きが良かったのか。

震災後の行動を特徴的に表すとして「絆消費」とよく言われました。

家族との結びつき、地域社会との結びつきを重視した消費行動を行うようになった。
結婚する若者が増えた。
家庭の団らんを大切にするようになった。
外食よりも中食、内食が増えた。

だから、団らんの象徴であった「こたつ」に人々の関心が向かった。
こたつを囲んでの家庭内コミュニケーションが、復活した。

ようには、私は感じないですねぇ。
否定はしませんが。

それよりも、「局所暖房」としての有用性が再認識されたと捉える方が的確ではないかと考えます。

省エネを競うエアコン。
何をやっているかと言えば、「人がいるところ」を監視して、「人がいるところだけ」暖めようとしています。
部屋を丸ごと暖めるのは、「ムダ」であり、効率的ではないからです。

「こたつ」はこの逆パターンですよね。

エアコンという機器が人の場所を探すのではなく、人が「こたつ」という機器の場所へ行く。
さらに、「こたつ」は枯れた技術ですから、非常にお安い。
省エネ性能悪いエアコンを買い替えようと思うとそれなりの出費になってしまいますが、「とりあえず節電」という向きには最適だったのではないでしょうか。

その「こたつ」も、以前と比較すると格段に省エネ性能も上がっているでしょうから、コストパフォーマンスは高いでしょう。夏場の扇風機と同じですね。(こちらは、エアコンとの相乗効果ねらいもありましたけど)

リサーチしたわけではないので分かりませんが、出荷数が増えているのは、パーソナルユース向けの小さなこたつではないかと思います。団らん目的ではないと類推されますので。

さらに、「すぐに暖まる」という「即効性」の有用性も寄与しているかと思っています。
すぐに暖まるというのであれば、こまめにon-offすることが出来るので、さらにムダがなくなりますよね。

暖かい場所が限定されることを嫌がる向きには、「ポータブル」という性能も有用かも知れません。
エアコンに見張ってもらうのではなくて、自分から持ち運ぶということですね。

つまり、「省エネ」「節電」を達成するに当たって、「今までの環境を変えずに」というのであれば、省エネ性能に優れたエアコンや電気を使わない石油ファンヒーターという選択肢になりますが、「部屋全体でなくてよい」という環境の変化を受け入れるのであれば、局所的に暖める「こたつ」や「電気ストーブ」なども選択肢に入ってきます。

また、電気エネルギーを利用した赤外線機器は消費電力が大きいというのが通例ですが、それでも省エネ性能は向上していますし、必要なときだけ利用するのであれば、こまめにon-offするのであれば、「総量」は減らせるわけです。

これらを考慮すると、「こたつ」が爆発的にヒットすることは考えにくいですが、一定のプレゼンスを示す存在にはなってくるものと考えます。

皆さんは、どのような解答を出されたのでしょうか。