SP-Method(Spiral Progress Method)とは
物事は螺旋階段のように進歩、発展していく点に着目した開発手法で、ある商品・サービスのライフサイクルを参考に、次期商品・サービスを、システマチックに創出し続けることを目的としています。
実施するに当たっては、下記ステップを踏みます。
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1.商品・サービスの選定と再定義
2.「有用性」があった要因の把握
3.「有用性」が低下した要因の把握
4.「有用性」が向上する環境を想定
5.現環境の把握及び将来環境の予測
6.進化・深化ポイント(1 Step Further)の検討
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これは、選定した商品が、衰退期にある、もしくは市場から消失したものである場合のステップで、現在導入、成長、成熟期にある場合には、若干異なってくることに留意下さい。
例えば、成熟期であれば、2「あった要因」ではなく「ある要因」、3は「低下した要因」ではなく「低下する要因」となります。
また、取って代わられた商品のリバイバルを果たしたい場合には、「1.商品の選定」が重要です。
その商品が、その有用性を発揮していた要因を全て具備した代替物によって取って代わられたのであれば、進化・深化ポイントを付与したところで、リバイバルの可能性は低いでしょう。
例えば、40代以上の方々には懐かしい、重くてかさばる大型洗濯洗剤などは、いくら香りや柔軟剤の機能を付与しても、決して受け入れられないでしょう。
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一つずつ説明していきます。
1.商品・サービスの選定と再定義
選定した商品を再定義します。
どうするかというと、「本質は何ですか?」と問うてみるのです。
目的は何でしょう。それがあることによって、何が実現するのでしょうか。
無いと困るものでしょうか。代替がきくものでしょうか。
例えば、ノート。例えば、鉛筆。
ノートを「記録する媒体」と再定義するのであれば、パソコンで代替できます。
iPadやiPhone、android、ウルトラブックやポメラなどなど。
商品ラインナップは華やかですよね。
この定義であれば、代替がきく訳です。
「記録を保持するために電源が不要」という定義を加えればどうでしょう。
こうすると、かなり限定されてきます。
「表現する手段」
iPadやandroid Tabletでも良さそうです。
「すぐ書ける」
iPhoneにはすぐ書き込めますねぇ。
「一覧性が高い」
大画面のデスクトップPCではどうでしょう。
「左脳を刺激する」「安価」「どこでも入手できる」「機内で使える」「軽い」などなど。
色々な定義を与えてみましょう。
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2.「有用性」があった要因の把握
「優位性」ではなくて「有用性」ですので、お間違えなく。
何故かというと、「優位性」があったとしても、それが不要だったら意味が無いですよね。
必要なものであって、かつ、他の商品に対して「優位性」が無ければダメなんです。
例えば、PHS。
当時は既に携帯があり、利用者も増えていました。
「移動できる」電話の需要はあったということです。
でもまだまだ高かった。
携帯で通信している人もいました。
でもまだまだ遅かった。
そこに、日本発の「ユビキタス」な電話「PHS」が現れました。
携帯に比較すると、安価で通信スピードも速い。
「有用性」があったのです。
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3.「有用性」が低下した要因の把握
これも、PHSを例にすると分かりやすいですね。
PHSの「有用性」は「安さ」と「通信速度」でした。
ですが、携帯にキャッチアップされてしまいました。
そうなると、通信エリアで太刀打ちできず、「有用性」が低下するのは必定ですね。
ただ、これはあくまでも相対的に「低下」したと考えるのがSP-Methodです。
価値が無くなったわけでは無いのです。
あくまでも、お客様が求める品質をリストアップして、優先順位をつけて、横並びに比較した結果、携帯の「有用性」がPHSの上位に来たので、PHSの「有用性」が低下したのです。
意外とこの点重要です。
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4.「有用性」が向上する環境を想定
今度は、ちょっと遊んでみましょう。
「のろし」ってご存知ですか?
狼煙(のろし)とは、物を焼くことで煙を上げ、それを離れたところから確認することによって、情報を伝達する手段である。夜間など煙が見えない場合は、火そのものも使われる。烽火、狼火、狼燧とも言う。(ウィキペディア)
この「有用性」が向上する環境とはどのような環境でしょうか。
今だったら、ネットで一発ですね。携帯でもいいし,faxでもいい。電報もおしゃれ。
ですが、それって大前提がありますよね。
色々あるかと思いますが、重要なものの一つが、
「秘密性が保持されていること」
ことではないでしょうか。
アメリカ政府が盗聴していることは有名な話です。
フィクションで恐縮ですが、ガンダムの世界では、ミノフスキー粒子というものが存在します。
これが散布された場では電波が利用できなくなります。
つまり、無線通信ができなくなるわけです。
有線でできるところはいいでしょうが、簡単に盗聴されるとしたら?
そんな世界が具現化すれば、目視や人づてによる通信しかありえなくなります。
「のろし」の出番ですね。
これは極端ですが、このように、自由にその環境をイメージするのがこのステップです。
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5.現環境の把握及び将来環境の予測
ここでは、今一番ホットな話題を取り上げましょう。
「再生可能エネルギー」です。
その中でも「太陽熱エネルギー」
いわゆる「太陽熱温水器」が代表例で、1980年代には500万台以上普及していました。
しかしながら、ご案内のように、その後石油価格の低下や悪質な訪問販売などによって、設置台数は大幅に落ち込みました。
しかし、現在の環境はどうでしょう。
地球温暖化に加え原発事故を受けて、CO2を排出しない再生可能エネルギーの導入が急務。
2012年7月からは再生可能エネルギーの固定価格買取制度も始まります。
分散型電源の需要は高まるばかりで、太陽熱エネルギーはその有望株です。
つまり、現在から将来にわたって、太陽熱エネルギーの「有用性」が高まっていく絶好の環境が整っているのです。
ここまで自明になってしまうと時既に遅しですが、ステップ4に引き続き、
「有用性」が向上する環境が生まれるとしたら、どのような環境か
と問い続けて下さい。
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6.進化・深化ポイント(1 Step Further)の検討
さて、SP-Methodの最大のキモがこのステップです。
選定した商品・サービスが「螺旋的」に進歩するところに着目した手法ですから、これが無い場合、1 Step Furtherが無い場合には、「螺旋的」ではないですよね。
もちろん、当初の「有用性」を支えていた要因が復活して、全く同一物が復活することは否定しませんが、その場合は多分に趣味性・嗜好性を帯びた場合が多く、市場としてもニッチなものになりがちであると判断しています。
アナログレコードあたりが良い例でしょうか。(リバイバルではありませんが)
閑話休題
ここで、もう一度紙の「ノート」に登場してもらいましょう。
この「1 Step Further」は皆さん容易に想像がつくでしょう。
そう、ネットとの連携です、
キングジムの「SHOT NOTE」は、まさしくSP-Methodが標榜している開発ステップそのもの。
一大ブームを起こすのは既定路線だったと言っていいでしょう。
コクヨがCamiAppを出して追随しましたが、逆にSHOT NOTEのプレゼンスを上げることにもなってますね。マーケットの広がりにも繋がっていますので、願ったり叶ったりでは。
これと同じパターンが、Eye-Fi→Flu CARDですね。
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いかがですか。
説明されると、「当たり前」に思えますよね。
でもこれが、「魚を与える」のと「魚の釣り方を教える」の違い。
成功例だけ見ても、それがどのようにして生まれたのか、背景が分からないと、自社に合うようにモディファイできません。1回はうまくいったとしても、生みだし「続ける」ことはできません。
マーケティングは「売れ続ける」仕組み。
SP-Methodは「生み続ける」仕組み。
既存の商品を利用して、トレードで言うところの「バックテスト」をすることもできます。
答え合わせですね。
仕事と捉えずに、遊び感覚でやってみると非常に楽しいですよ。
「これがこうなったら、こうなるんだけどなぁ」って。
思いっきり、ぶっ飛んでイメージしてみましょう。
もう「想定外」という言葉が死語になりつつある時代に突入しているのですから。